いろいろあります社労士試験(最終回)

雲南市の社会保険労務士の梶谷です。

今まで社労士試験に関する発信をしてきましたが、今回で一旦最終回になります。

まだ今までの記事を見られてない方はこちらをどうぞ。

さて、今回は今までと趣向を変えて、Q&A方式で社労士試験に関する疑問に答えていきたいと思います。


Q1.社労士試験って結局運だっていうけどホント?

A.半分ホントで半分嘘です。

社労士試験が運によって左右されるのは間違いなく事実です。

例えば選択式試験で予想外の問題が出て合格基準点割れしてしまうとか、2つまで選択肢を絞り込めたけどことごとく間違ってしまったとか。

それだけなら自分の責任もありますが、その年の試験の問題が異常に難しくて合格率が著しく下がることもあります。

ここ数年だと、平成27年度試験で合格率2.6%というのがありました。

運がなかったために、何年も試験を受け続ける受験生も多くいます。

ただ全てが運かというと、当然そんなことはありません。

少なくとも択一式試験の合格ラインに到達するまでのところは努力がものを言います。

それから先の勉強は、言ってしまえば、

運を引き寄せるための作業

です。

麻雀だって運の要素は強いですが、それを引き寄せるためにあれこれ知恵を絞っているのだと思います。

努力次第で5割バッター(2回に1回は受かる)になれるかもしれませんし、2割バッター(5回受けないと受からない)で終わってしまうかもしれません。

どうせ運だからと腐らず、少しでも打率を上げるように取り組むことが大切です。

Q2.一番難しい科目はなに?

A.労務管理に関する一般常識(労一)です。

とは言っても、当然人によって難しいと感じる科目はそれぞれなので、一概に言うことはできません。

ただ、この科目によってあと一歩のところで合格を逃してきた受験生が多いのも事実です。
特に選択式で多くなっています。

某巨大掲示板では、「他の科目をすべて足切りなしでクリアした者に、労一選択というウルトラクイズの挑戦権が与えられる」とも言われています。

なぜそんなことになっているかと言うと、理由は2つあると私は考えます。

①予想もつかない問題が出題される
この労一の科目は、どのような問題が出題されるか予想できず、何を勉強したよいか分からないとよく言われます。

昨年度の試験では選択式5問すべて統計の名称を問う問題が出題されました。

他の年の試験でも一般常識の名のもとにあらゆる角度から問題が出題され、的を絞った勉強をするのが難しいです。


②難しい割に救済(合格基準点の調整)が入りにくい
これは少し専門的な話ですが、今までもご説明した救済については、受験者の得点率が著しく低い場合に発動します。

この労一については「一般常識」であるがゆえに、ほとんど勉強をしてこず、「会社に言われたから受けるか…」といった人や「記念に受けてみよう!」という人が勘で答えて正解する可能性が他の科目より高いです。

そのため受験者の得点率が低くならなくて救済が入らず、社労士試験のための勉強をしてきた人ほど泣かされるということが往々にしてあります。

Q3.社労士試験の勉強に専念できるってズルいですよね?

A.そのとおりです。大変申し訳ございません。

社労士試験合格者の属性についてはこちらで確認できます。

これによると合格者の中で無職の割合は1割程度で、ほとんどがお勤めの方となっています。

そう考えると私のような会社を辞めて勉強に専念できた人は有利に感じますし、ズルいと思われても仕方ないかもしれません。

ここからは少し愚痴です。

勉強に専念する場合(以下、専勉)、落ちた時に「仕事が忙しかったから」とか、「まー今回は本気じゃなかったし」といった言い訳ができません。

加えて、もしも受からなかった場合、ただの「無職期間」という結果だけが残ります。

専勉の人に注意していただきたいのは、「受からなくても勉強したことがきっと将来役に立つ」などと決して思わないでいただきたいということです。

合格しなければ何も残りません。

これが学校の試験勉強なら、「東大はダメだったけど、それまでの勉強をいかして早稲田に合格した」ということがあるかもしれません。

しかし、資格試験の場合、「社労士はダメだったけど、それまでの勉強をいかして行政書士に合格した」というのはありえません。
一から行政書士の勉強をする必要があります。

また、例えば企業の採用面接を想像してください。

面接官:「この3年間の空白期間は何をされてたのですが?」

社労士落太郎:「社労士試験の勉強をしていました!」

面接官:「なるほど。それで結果はどうだったのですか?」

社労士落太郎:「落ちました!」

何となく面接の結果は予想できるような気がします。

合格できなかった時のリスクを考えて、会社に勤めながら受験するか、専勉で受験するかを選択する必要があります。

Q4.法律なんて勉強したことないけど大丈夫ですか?

A.大丈夫です。

社労士試験は一般常識科目などを除けば、基本的には労働基準法や国民年金法などの法律の勉強をすることになります。

不思議なもので学校教育では法律について詳しく勉強はしないので、法律を学ぶ機会は大学の法学部でもない限りはあまりないかと思います。

では法学部卒の受験生が有利かというと、あまり関係ないと私は思います。

なぜなら法学部であっても、労災保険や健康保険法といった個別の法律まで詳しく学ぶということはそうそうないからです。

私も大学は社会学部卒で、法律に深く関わるような業務に就いたこともありませんが、別に法律を学ぶことについて抵抗感なく勉強することができました。

しいて言えば法律独特の言い回しが分かるのは法律を学んできた人のメリットかもしれませんが、逆に言えばその程度です。

今まで法律を学んだことのない人も、十分に合格を狙える試験です。

Q5.社労士試験の勉強って退屈って聞きますがホントですか?

A.ホントです。

これから勉強を始める人の気持ちを折るようなことを言いますが、社労士試験の勉強は決して楽しいものではありません。

近年でも行政書士、介護福祉士、メンタルヘルスマネジメント検定Ⅰ種を受験しましたが、それと比較しても退屈だなと思います。

なぜかというと、基本的に勉強することが法律の条文や細かい数字などで、論理的な思考力が問われるというよりはひたすら暗記の作業だからです。

「あの条文の文言はなんだったかな」、「こういう時の金額はいくらだったかな」というのを機械のようにとにかく詰め込むのが合格への道なので、拒否反応が出る方も少なくないかと思います。

逆に言えば、詰め込み作業が苦にならない方は向いていると思います。

また、社労士試験は法律を学ぶ試験ではありますが、要するに

のお話です。

歳をとったらお金がもらえる、失業したらお金がもらえる、仕事中にケガしたらお金がもらえる…。

労働基準法や労働安全衛生法は直接お金の話ではありませんが、お金を得るための手段=労働に関する法律だと考えると、やはりお金について学ぶ試験だと言えるかもしれません。

ですので、「お金大好き!」「世の中カネや!」という方は案外楽しんで勉強ができるかもしれません。

Q6.基本を覚えれば合格できるってホントですか?

A.私は違うと思います。

社労士試験に関わらず、資格試験においてよく言われることとして、「基本が大事だ」「基本さえ押さえておけば合格できる」ということがあります。

基本が大事なのは賛成ですが、基本さえ押さえておけば合格できる、には私は反対です。

そもそも社労士試験の基本とはどんなことでしょうか。

例えば国民年金法に合算対象期間というものがあります。年金の金額には反映されませんが、受給資格期間にカウントされる期間です。

厚生労働省ホームページに紹介されている合算対象期間は以下の通りです。


https://www.mhlw.go.jp/sinsei/chotatu/chotatu/shiyousho-an/dl/090327-1-k99.pdf

軽く10を超える種類があるわけですが、これは別に細かい知識というわけではなく、社労士試験においては基本となる知識です。

なぜなら当然それを分かっている前提で合算対象期間についての応用問題や事例問題が出題されるからです。

そしてこれは多くの科目がある中の「国民年金法」という中の、「支給要件」というカテゴリーの中の、ほんの一部に過ぎません。

これを踏まえて、本当に「基本をすべて押さえる」ということが可能でしょうか。

私は不可能だと思います。

ですので、しっかり勉強した人でも基本問題を間違うことは多々あります。

ではそこで失った点数をどこで取り返すかというと、

「重箱の隅」の知識です。

「こんなん勉強しても出ないだろうな」というところに限って本試験で出題されたりします。

択一式の試験であればまだ別ですが、選択式でこの重箱の隅が出題された場合は、足切りの存在から致命的になります。

例えば選択式の問題の組み合わせでよくあるパターンとして、
基本的な問題×3問、難しい問題×2問
というパターンがあります。

もちろん基本的な問題を3問正解すれば足切りは避けられるわけですが、これを1問間違ってしまった場合、難しい問題で1問とらなければなりません。

そして基本的な問題でも間違う可能性はあることはご説明した通りです。

ですので、ある程度勉強時間が確保できる方は以前の記事でもご紹介した科目ごとに分かれた詳しく書いてあるテキストで学習することをオススメします。


いかかでしたでしょうか?

今回の内容をまとめると、


①社労士試験は運も大事だけどそれだけじゃない
②一番厄介な科目は労務管理に関する一般常識
③試験に専念する人にもいろいろリスクがある
④法律を勉強してこなかった人でも全然OK
⑤社労士試験の勉強は基本退屈
⑥基本だけやれば大丈夫はウソ


です。

いよいよ社労士試験があと1か月に迫ってまいりました。

よく直前期は体調管理に努めるといいますが、それはせいぜい1週間前からで十分です。(コロナ感染には注意しなければなりませんが)

それまでは1つでも多くの知識を頭に詰め込み、1問でも多くの問題を解くことが重要だと思います。

10月の合格発表で皆さんが最高の笑顔、あるいは歓喜の涙を流すことができるよう、心より応援しています。

頑張ってください!

冒頭でもお伝えした通り、社労士試験に関する発信は一旦これで終了させていただきますが、本試験終了後に私の感想・分析などを発信できればいいなと考えております。

お楽しみに。

はじめに戻る

社労士試験当日

雲南市の社会保険労務士の梶谷です。

先日は島根でも大変な豪雨で、一時は私も帰宅難民化しておりました。

引き続き九州では特別警報が出ておりますので、該当地域の皆様は命を守る行動をとって下さい。


さて、前回の記事では社労士試験のテキストの選び方や、具体的な勉強方法をご紹介しました。

今回は社労士試験前日~当日のことから、合格発表までの過ごし方などについて私の経験をもとにご紹介したいと思います。

これらの期間の過ごし方は人それぞれなので、「こういう過ごし方もあるんだなぁ」という程度のゆる~い気持ちでご覧下さい。


1.社労士試験前日

以前の記事でもご紹介した通り、社労士試験は全国47都道府県で行われているわけではなく、近隣の都道府県まで受験に行かなければならない所もあります。

私の住む島根県はまさにそれで、お隣の広島県に受験しに行きました。

試験当日に移動するのは非常にリスキーなので、もちろん前泊します。
前日に慣れ親しんだ家で休めないのって結構なハンデになるような気もしますが、まぁ仕方ありません。

前日は高速バスで島根から広島まで向かいましたが、バスに揺られること1時間、いきなり停車しました。

何かな?と思っていると、バスの前方についているミラーが垂れ

「落ちて」

いました。

縁起でもねーなで済めば良かったのですが、運行できないということでそこから1時間以上足止めをくらいました。

これが試験当日だったらと思うと今でもぞっとします。

何とか広島にたどり着いたので、ホテルにチェックインしました。

ホテルはホテルでも、

カプセルホテルです。

いまだに、なぜ試験前日に泊まるホテルをケチってしまったのか?というのは自分でも理解不能ですが、当時は「お、安いからいいじゃん」みたいなノリでした。

しかし、その数時間後、猛烈に後悔します。

軽く酒も飲んで、その日は早めにカプセルの中で眠りにつきました。

ほどなくして、オッサンのいびき、歯ぎしり、謎の時間に鳴り響くスマホのアラームによって起こされました…。

これはもう自己責任としか言いようがありません。

結局騒音でも寝られるようさらに杯を重ねることになり、大した熟睡感もなく朝を迎えました。

今回の教訓①
前日のホテルはよいホテルを

2.社労士試験当日


朝起きた時の状態はというと。

寝不足で頭はぼやっとしてるし、飲みすぎて若干二日酔いもある。おまけに前日の長旅もあって身体がだるい。試験当日の緊張感で心臓が今にも飛び出しそうだ。

つまり、ベストコンディションだ。

社労士試験は10:30から開始で、着席時刻も10:00なので、それまでの時間の過ごし方は意見が分かれるところです。

①試験開始直前まで勉強する派
VS
②試験当日は勉強せずリラックスする派

の争いです。

こればっかりは自分に合う方を選ぶしかないのですが、私は①派で、「テキスト等をしまって下さい」といわれるまで読み続けました。

そして泣いても笑っても1年に一度きりの戦いの火蓋が切られます。


午前中80分間は選択式試験(語群から空欄をうめる)です。

安心していただきたいのは、午前中の選択式は時間が足りないということは通常ありません。

むしろ警戒すべきは、今までの記事でも何度もお伝えしている

「科目ごとの足切り」

の存在です。

各科目5点満点中3点未満の科目があった場合、救済(合格基準点の調整)が入ることもありますが、基本は不合格となります。

選択式8科目中、1科目も足切りがないと自信を持てる受験生はほぼいないと言っても過言ではないかと思います。

私の場合も労務管理に関する一般常識の科目で、「2点は確実に取れてるけど、残りの3問が怪しい」という自己分析でした。

逆に言うと、その他の科目は3点を取れているという自信がありました。

そこで午前中の選択式試験終了後、社労士試験に関わらず試験では絶対にやってはいけないというタブーをおかします。

それは、

「休憩時間中に問題の答え合わせをする」

ことです。

スマホで調べた結果、この科目で3点を確保できていることが分かりました。(技術の進歩って素晴らしい)

この時、「あ、受かったな」と思いました。

模試を複数回受ける中で、択一式試験で合格点が取れなかったことや危なかったことは一度もなかったからです。

ですので私が合格を半ば確信したのは自己採点の時でも、合格発表の時でもなく、スマホをポチポチいじっていたこの昼休みのことです。


というわけで余裕を持って午後の択一式試験に臨めました。

午後の択一式(5問択一)は3時間半の長丁場です。

それだけあれば時間は十分と考えてしまいがちですが、択一式は時間との戦いです。
特に近年の社労士試験は択一式の問題・選択肢が長文化傾向にありますので、ペース配分が大切です。

試験ではよく言われることではありますが、分からない問題に時間をかけたり、必要以上に迷わないよう気を付けなければなりません。

私の場合ですが、休憩時間に選択式が合格点に達していることを知ったので、1つの作戦を実行しました。

まずは3時間半の試験時間のところ、ある程度雑に問題を解いていき、2時間半程度ですべて解答します。

そのあと、

徹底的にマークミスがないかチェックしました

見直して高得点を取るよりも、万が一のマークミスのリスクをなくし、ひいては合格発表の日までの不安を軽減するためです。

結果、1時間をほぼまるまるマークミスのチェックにあてました。(さすがにやり過ぎた)

そうして試験を終える頃には、頭も身体も疲れ切っていましたが、なんともいえない高揚感がありました。

その後ホテルに戻り、各予備校の解答速報を見た結果、問題なく合格していると知りました。

さて、この休憩時間中に答え合わせをするということには、賛否(主に否)あるのではないかと思います。

しかし答え合わせをした場合、以下に場合分けできます。

①答え合わせをして結果が〇
→今回の私の場合。余裕を持って午後の試験に臨める。午後どうするか戦略が立てられる。

②答え合わせをして結果が×
→メリット:救済があるかも!と開き直って、午前の結果を気にせず午後の試験に臨める。 

 デメリット:絶望するリスクも高い。午後のやる気が出ない可能性も。

それに対して

③答え合わせをしなかった
→午前中の結果が気になりながら午後の試験を受ける。場合によっては午後頑張っても無駄かも…と思いながら受けることになる。

かなり強引ですが、こうして見ると③が一番よくないと思うので、一概に答え合わせをするのが悪いとはいえないのではないかと私は思います。

結果論かもしれませんが…。

今回の教訓②
休憩時間に答え合わせをしてもOK

3.合格発表までの過ごし方

やっと試験を終えて一息つけますが、当然自己採点の結果次第でその後の過ごし方は大きく変わると思います。

まず自己採点の結果が不合格だった場合。

具体的には1科目でも選択式3点未満、択一式4点未満の科目があるか、総得点が例年の合格基準点に到達していない場合は、すぐに勉強を再開すべきだと私は思います。理由は後述します。

そして自己採点の結果が合格基準点に達している場合は、それこそ合格発表までは好きに過ごされていいと思いますが、1つ私の例をご紹介します。

あれだけマークミスのチェックもして、合格を半ば確信したとかいいつつ、やはり合格発表の日までは何かすっきりしないものが残りました。

そんな日が続く中で、その不安を払拭するために考えたのが、

「試験勉強をしよう!」

ということです。

それも社労士の勉強をするのではなく、メンタルヘルス・マネジメント検定という試験の勉強を始めることにしました。

試験の概要は以下のサイトから確認できます。

https://www.mental-health.ne.jp/

なぜこの試験を選んだかというと、試験の内容が若干社労士試験と関連性があることと、試験日がちょうど社労士試験の合格発表と同時期だからという理由です。

Ⅰ種(マスターコース)、Ⅱ種(ラインケアコース)、Ⅲ種(セルフケアコース)と分かれているのですが、せっかくなら一番難易度の高いものをと思い、Ⅰ種を受験・取得しました。

Ⅱ種、Ⅲ種は取り組みやすくなっていて、職場のメンタルヘルスは今のご時勢避けては通れない問題になっているので、ぜひ皆さん取得されてはどうかと思います。

この試験の勉強に取り組むことで、合格発表までの不安な気持ちを紛らわすことができました。

これは自己採点の結果が不合格だった人も同じですが、試験についての不安は試験で解消しようという考え方です。

そして合格発表の日に無事に自分の番号を見つけ、私の社労士試験は終了しました。

今回の教訓③
試験の不安は試験で解消する


いかがでしたでしょうか。

今回の記事での教訓をまとめると以下の通りです。

①前日のホテルはよいホテルを
②休憩時間に答え合わせをしてもOK
③試験の不安は試験で解消する

今回の記事はアドバイスや参考にしてもらうといったことが目的ではないので、皆さんに合った方法で試験前日や当日は過ごされて下さい。

令和3年度の社労士試験もいよいよ迫ってまいりましたが、まだまだあきらめるのは早いです。

試験当日にすがりつける日々を過ごしてきたかが合否を左右します。

身体にはもちろん気を付けなければなりませんが、もうひと踏ん張り頑張ってみてください。

次回で社労士試験に関しての配信は一旦終了の予定です。

次回は今までの記事で説明できなかった事や、お伝えしたいことをご紹介したいと考えています。

お楽しみに。

次はコチラ

社労士試験の勉強法②

雲南市の社会保険労務士の梶谷です。
すっかりご無沙汰しておりすみません。

今年度(令和3年度)社労士試験を受けられる方は試験まで50日を切りましたね。
今が一番しんどい時期かもしれませんが、最後まで合格目指して頑張って下さい。

というわけで前回は社労士試験に必要な時間や、独学・予備校の選択などについてご紹介しました。
まだご覧になってない方はぜひ前回の記事を見られて下さい。

今回は社労士試験について、

1.テキストの選び方

2.勉強方法

の2つをご説明させていただきたいと思います。

前もってですが、今回のご説明は

独学の方を対象

とさせていただきます。

あわせて

あくまで個人的な見解

となっておりますので、ご理解いただければ幸いです。


1.テキストの選び方

まずは既にご紹介している私が受験時に使ったテキスト(問題集、過去問)を改めてアップします。

社労士テキスト

前回この画像をアップした反響として、友人の1人は「こんなにあるのか…」と若干引いていました。
やはり一般的な感覚としては、非常に多い量なのだと思います。

全部ではありませんが、一つ一つ簡単に解説していきたいと思います。


重要度は★1つ~★3つで評価しています。

(1)みんなが欲しかった!社労士の教科書(重要度★★)/¥4,290

いわゆる基本テキストですが、ページ数が1172ページとそれなりのボリュームがあります。相当分厚いですが、3つくらいに分冊できます。
各科目の基本的な事項を覚えるだけならこの1冊で大丈夫かもしれません。
次にご紹介する「よくわかる社労士合格テキスト」シリーズを揃えるならこのテキストは不要だと思います。

(2)よくわかる社労士合格テキスト1~10+別冊(一般常識) (重要度★★★)/¥1,760~2,640

それぞれの科目についてかなり細かいところまで解説されていて、このテキストの内容を全部覚えることができれば余裕を持って合格することができます。(実際には無理ですが)
最も分厚い健康保険法では1科目で444ページもあります。
その分、ほとんどの事が載っているので、分からないことがある度にネットで調べないといけないという手間が省けます

(3)みんなが欲しかった!社労士全科目横断総まとめ(重要度★★)¥2,200

社労士試験をやっていると、同じような内容でも各科目によって微妙に異なっていることが出てきます。(目的条文、保険料率、届出先etc)
意外と試験で問われることがあるので、買って損はないと思います。
ただし、あくまである程度知識が頭に入っていることが前提となるテキストなので、やり始めるのは勉強後半からでよいと思います。

(4)みんなが欲しかった!社労士の問題集(重要度★)/¥3,520

択一式、選択式まんべんなく学習できる問題集です。
過去問の焼き直しも多いですし、優先度としては(5)、(6)の合格のツボシリーズの方が高いですので、無理して買われる必要はないと思います。

(5)みんなが欲しかった!社労士合格のツボ[選択対策](重要度★★★)/¥3,080

選択式対策に特化した問題集は少ないので、ぜひおすすめしたい1冊です。
問題はやや難しいのですが、解説も充実していて、本試験の雰囲気もつかめる良書です。
ただある程度の知識がついてから取り組まれるのがよいと思います。

(6)みんなが欲しかった!社労士合格のツボ[択一対策](重要度★★)/¥3,080

択一式対策に特化した問題集です。
これも問題はやや難しいのですが、本試験問題の的中率が高いことを売りにしています。
過去問学習を一通り終えた上で取り組まれるのがよいと思います。

(7)よくわかる社労士 合格するための過去10年本試験問題集1~4(重要度★★★)/各¥1,540

過去10年分の本試験問題が載っていて、最も優先度の高い教材です。
よく「過去問と同じ問題は本試験では出ない」と言われますが、私の考えは逆で、「重要なことだから繰り返し出題される」です。
過去問と全く同じ問題は出ないかもしれませんが、丁寧に解答・解説と読み解いていくことで、類似の問題に対応できる力が身に着きます。

(8)本試験をあてるTAC直前予想模試社労士(重要度★★)/¥1,980

予想模試が2回分+選択式のプラスワン予想が入っています。
(9)もそうなのですが、TACの予想模試は他社の模試と比べて難易度が高いと言われています。(私も1回足切りくらいました)
ですので模試を受けた時点で合格点に達していなくても、あまり気にされる必要はないと思います。

(9)みんなが欲しかった!社労士の直前予想模試(重要度★★)/¥1,980

予想模試が2回分+「最後はコレだけBOOK」がついています。
(8)と合わせて計4回の模試を本番と同じ時間に時間を計ってすることができれば理想的ですが、時間が足りない場合はどちらか一方でも十分だと思います。

以上となりますが、すべてTACのものをご紹介させていただいたので、以下のTAC出版のページでご購入いただくことが可能です。

https://bookstore.tac-school.co.jp/book/koza/006/

必ずしも全部揃える必要はありませんが、重要度を高くしたものについてはご購入されることを強くオススメします。

もちろんTAC以外の出版社も多くのテキストを出しているので、本屋などでチラ見してみて自分に合いそうだと思ったものを選ばれるのが一番だと思います。

2.勉強方法

これが一番皆さんが気になっていることだと思うのですが、正直私の勉強方法はフツー過ぎて、目新しさなどはありません。
もっと効率的な勉強方法があるのかもしれませんので、合格体験記の一つとして読んでいただければ幸いです。

私が勉強した期間である8か月を、時系列に沿ってどのような勉強をしたかをご紹介します。

(1)基本テキストを読む(1か月目~2か月目)

まずはすべての科目が載っている基本テキストを読みました。
初めは何が書いてあるかさっぱり分からないとおもいますが、それでOKです。まずはこんなことを勉強するんだなというイメージをつかむことが重要です。
できれば3回くらい読み、3回目には「少し知識をインプットしようかな」という意識で読むと効果的です。

(2)過去問を解く(2か月目~3か月目)

基本テキストを読んだ後は過去問(できれば過去10年分)に取り組みます。分からない問題がたくさんあると思いますが、気にする必要はありません。どんどん進めていきましょう。
ただし、間違えた問題は後から分かるようにしるしをつけておきましょう。

(3)テキスト⇔過去問を最低2回繰り返す(3か月目)

インプットとアウトプットの訓練として、過去問で間違えた問題をテキストで調べるという繰り返しを最低2回行うとよいです。
ここで注意点としては、

「なんかよく分かってないけど正解だった」

という問題は、間違ったものとしてカウントして、テキストで調べるようにしましょう。よく分かってない時点でその問題についての知識がついてないのは明らかですので、必ずテキストで確認するクセをつけましょう。

(4)科目別のテキストを読む(3~4か月目)

過去問演習を繰り返す中で、想定外のことに気づいてしまいました。
それは、

基本テキストに書いてないことがバンバン出題される!

ということです。


基本テキストだけでも相当の厚みですから、これさえ覚えれば大丈夫だろうと思っていましたが、最近の社労士試験では細かい論点が問われることが多く、基本テキストだけでは対応できません。(と私は思います)

そこでなけなしのお金を使って科目別に細かく記載されているテキスト(よくわかる社労士合格テキスト)を購入し、1冊1冊読み解いていきました。

個人的にはこの辺りの時期が先が見えなくてしんどかったです。

(5)問題集に取り組む(5か月目)

ここでいう問題集は過去問ではなく、ご紹介した社労士の問題集や社労士合格のツボなどです。
これも過去問同様に間違えたところにはチェックを入れつつ、テキストで調べるようにしましょう。

(6)模試を受ける(5か月目~6か月目)

問題集にも取り組んで力がついてきたら、模試を受けてみましょう。試験と同じ時間を計って模試を受けると、当日のイメージがつきやすいです。恐らく多くの方が「ヤバイ、択一の時間が足りない!」となるのではないかと思います。
ご紹介した市販の模試でもよいのですが、単発で自宅でも受けられる予備校の模試を受けることで、自分の立ち位置がどの辺りなのかを把握できると思います。

(7)苦手教科・一般常識対策(6か月目~7か月目)

模試の結果を踏まえて、苦手教科を潰していきましょう。社労士試験の鉄則として、「苦手教科をつくらない」ということがあります。今までの記事でもご紹介した通り、科目ごとの足切りがあるため、1科目でも苦手科目があるのは致命的です。
私の場合は健康保険法が伸び悩んでいたので、重点的に復習しました。
またこの時期には一般常識科目の勉強にも時間を割きました。どう勉強していいか分かりにくい科目ではありますが、よくわかる社労士合格テキストの別冊や、厚労省が発行している各種白書などを読み込んでいきました。

(8)テキストを読む(8か月目)

さて試験直前期、何をしようかと迷ったのですが、基本に立ち返ってテキストを読み直すことにしました。明確な理由があったわけではないですが、直前期にあれこれと手をつけるよりは、自分が慣れ親しんだ教材を勉強して当日を迎えたいと思ったからです。

以上が私の勉強方法です。

改めて見ると何の工夫もなくて愕然としますが、別に特別なことをやらなくても何とかなるとユルく考えればいいかもしれません。


いかがでしたでしょうか?

社労士試験合格を目指される方の参考に少しでもなれば、こんなに嬉しいことはありません。

次回は試験当日の体験記などをご紹介したいと考えております。お楽しみに。


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